大津市坂本は、延暦寺や日吉大社の門前町として発展してきた町です。
町の特徴としては、「里坊(さとぼう)」と呼ばれる庭付き一戸建ての家があります。初めは、高齢になって山を降りた高僧の隠居所として作られていたようですが、後に、里でお寺の政務を行うようになると、現役の高僧の住まいとしても作られてきたようです。
また、「穴太衆(あのうしゅう)積み」と呼ばれる石垣も特徴の一つです。自然石を利用した野面(のづら)積みですが、穴太衆と呼ばれるこの辺りに起源を持つ石工集団が造ったものなので、穴太衆積みというそうです。因みに、穴太衆は安土城や彦根城をはじめ日本各地の城の石垣を手懸けており、現在もその流れを汲む会社が、日本国内のみならず海外でも活躍しています。
緑が多く、小川が流れるこういったところで余生を過ごすのもいいかも知れませんね。
(2019.6)